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やっぱり使いにくいMacOS X

 今まで使っていたPowerMac G4にもMacOS X 10.2 は入っていたが、使い勝手は悪いし動作は鈍重だったのでまともに使うことはなかった。そういうことで、今回のMacOS X 10.5(Leopard)には使い勝手の進歩を期待というか、希望していたのだが、一言でいうとまだまだ使いにくい…。確かにグラフィックはキレイになっているし便利だと思う機能はあるのだが、細かいところがイケてない。
 使いにくい最大の要因は「カスタマイズが全然できない」こと。アップルメニューによく使うアプリのエイリアスなどを入れたいが、入れられない。Dockというものもあるが常時表示は邪魔だし、隠れる設定にしてもポインタを下に持ってくると望まないのに現れてやはり邪魔。位置も左右下と三カ所に固定されているのも融通が利かない。また、アイコンのボタン化ができない点や、ラベルの色も文字に付くのがちょっとって感じだ。
 フォルダの「表示オプション」でデフォルトに設定したルールも徹底されず、あるフォルダを「アイコン」表示から「リスト」表示に変えると、その後開くフォルダすべてが「リスト」表示になってしまうのもストレスに感じる。アイコンのフニャフニャした動きやニュルッと出てくるダイアログも気持ち悪い。MacOS 9 のいいところを何故引き継がないのか理解に苦しむ。

 全般的にはやっぱり気に入らないが、良くなったと思う点もあるので挙げておこう。
●Expose
 Windows Vistaで言うところのAeroの「Flip3D 機能」だ。一瞬で開いているすべてのウインドウを縮小表示し、重ね合って見えなかったウインドウにすぐアクセスすることができるようになった。Aeroよりも快適で、これは実に便利だ。

●Boot Camp

Boot Camp
 これはMacOS X 10.5 から正式版になったらしい。MacでWindows OS を走らせることのできるユーティリティだ。DOS/V機を買わずともMac1台で両OSをカバーできるという優れもの。

●Font Book

Font Book
 フォント管理ユーティリティ。これは以前からMacOS X にあったが、私は今回初めてイジるということでリストアップ。AdobeのATM Deluxe のようにフォントの使用・不使用を一元的に簡単に設定することができる。


書体を確認しながら管理できる

●豊富な付属フォント
 評価の高いヒラギノ書体に、Vistaで騒がれたJIS X 0213:2004(JIS2004)対応のバージョンが追加された。これは今まで使われていたJIS90の字形を167字変更したもの(MS フォントはこの内122字の字形を変更している。残りの45文字は変更点が小さいのでそのまま。)で、互換性を配慮したものだ。 また、欧文フォントが標準で100書体以上入っているのも嬉しい。


市販アプリケーションソフト

 DTP三種の神器とも呼ばれる「Illustrator」「Photoshop」「InDesign」を最新のCS3にバージョンアップ。Intel Mac に最適化されたUniversalバージョンなのでスピードアップが期待でき、各ソフト間の連携もスムーズにいきそうだ。ただ逆に、アイコンなどに個性がなくなってしまったのはちょっと寂しかったり。バージョンを2つくらい飛び越えているので新機能の把握にちょっと頭を痛めそう。

 あとはビジネスソフトの定番、マイクロソフトのOfficeを2004から2008にバージョンアップ。しかし、Universal化されているハズなのにOfficeの動作の重さは異常だ。使う度に気も重くなる。おまけにExcel 2008 は非常に使いにくくなっており、この改悪ぶりは我慢の限度を超えていたのですぐにExcel 2008を削除し、2004に入れ替えた。これからOfficeを買う人は前バージョンの『Office 2004 for Mac 』を在庫のあるうちに手に入れておくことをオススメする。
 マイクロソフトには機能をゴテゴテ付けるよりも快適な使い勝手を重視して開発して欲しいと思う。『Office Light』のような製品が出たら間違いなくそっちを買うだろう。

メインに使うアプリケーションソフト

■ベンチマークテスト
 軽くベンチマークテストを行ってみた。使用ソフトはPhotoshop7.0とCS3(MacProのみ)。PC環境は以下の通り。バーが短いほど速い。

Mac Pro(Intel Xeon 2.8GHz×2)/MacOS X 10.5.2 RAM:2GB
Mac Pro (Boot Camp)(Intel Xeon 2.8GHz×2)/Windows Vista RAM:2GB
PowerMac G4(PowerPC G4 1.28GHz×2)/MacOS 9.2.2 RAM:2GB
DELL 9200C(Core2 Duo E6400 2.13GHz)/Windows Vista RAM:1GB
NEC LC700/7D(Pentium4 2.66GHz)/Windows XP RAM:768MB


【1】フィルタ:パッチワーク
MacPro  3秒
MacPro (Boot Camp)  9秒
PowerMac G4  27秒
DELL 9200C  13秒
NEC LC700/7D  36秒

【2】フィルタ:水晶
MacPro  4秒
MacPro (Boot Camp)  5秒
PowerMac G4  27秒
DELL 9200C  13秒
NEC LC700/7D  40秒

【3】フィルタ:チョーク・木炭画
MacPro  3秒
MacPro (Boot Camp)  10秒
PowerMac G4  31秒
DELL 9200C  13秒
NEC LC700/7D  22秒


 う〜ん、ブッチギリでMacProの圧勝、想像以上の実力である。PowerMac G4とは10倍近い速度差。PowerMac G4って、こんなに遅かったんですなぁ…。DELLの9200Cは結構健闘して、Boot CampのMacProと比べて約70%の性能。AppleがPowerPCを捨てたのは正解だったようだ。


■かな漢字変換ソフト ATOK
 Macには標準で「ことえり」というかな漢字変換ソフトが装備されている。「ことえり」は、言葉を選ぶ、用語を選択することを意味する「言選り」からネーミングされたものだ。
 何故、標準で付いているのにワザワザかな漢字変換ソフトを別途購入する必要があるのかというと、残念ながらこの「ことえり」が使いにくいからだ。まぁ、慣れということもあるが、以前からジャストシステムのATOKを使っている自分としては些細な点でも強いストレスに感じてしまうのだ。

 ATOKの良いところは変換と確定がスムーズなこと。ことえりだと漢字への変換時に、漢字を指定してリターン、確定にリターンと2度リターンキーを押さなくてはならない。しかしATOKなら漢字の指定・確定がリターンキー一発で済むので、長文を打つときなどでは大きな差になってくる。また、まったくカスタマイズのできないことえりに対し、ATOKは実に柔軟だ。自在にショートカットキーを設定できるので、よく使う機能に押しやすいキーを割り当て作業をスムーズにすることができる。
 Just MyShopでは体験版を配布しているので、文章をよく書く人は一度ATOKを試してみるといいだろう。文字入力が格段に快適になるはずだ。ATOKに慣れてしまうとことえりには戻れない。


ATOK 2007 for Mac


使えるフリーウェア・シェアウェア

 Mac OS X 10.5 はWindowsに比べるとフリーウェアの数が圧倒的に少ないが、よく探してみるとかなり使えるものもある。ここではそれらの厳選したフリーウェア・シェアウェアを紹介していきたい。

●Firefox(Webブラウザー/フリーウェア)

Firefox
 説明するまでもないと思うが、Webサイトを閲覧するためのソフトだ。標準搭載のSafariと比べるとやや動作が遅い感じがするが、以前のMac版InternetExplorer と同じように履歴をサイドバーに表示できる点が便利だ。


履歴を表示できるサイドバーが便利


●Cyberduck(FTPソフト/ドネーション)

Cyberduck
 FTPソフトはネット上のサーバにデータを送信するソフト。MacOS 9 ではTransmitを使っていて、快適なのでバージョンアップも考えたのだが、Transmitと比べても大きな差を感じなかったこのCyberduckをたまたま知ったので乗り換えた。ほかのFTPソフトも幾つか試してみたけども、Cyberduckが一番直感的でしっくりした。


シンプルな操作感がいい


●Jamming(電子辞書ブラウザ/シェアウェア)

Jamming
 Jamming は、電子辞書ブラウザの中でもっとも多くの電子辞書規格に対応した電子辞書ブラウザで、各規格の辞書を混在させて使うことができる点が逸出している。他の電子辞書ブラウザは「広辞苑」なら広辞苑だけ、「大辞林」なら大辞林だけと指定した辞書でしか調べられないが、Jamming なら各国語辞典や類語辞典、漢字辞典、英和辞典、独語辞典など複数の辞典をまとめて一発で引くことができるのだ。
※辞書データはもちろん別途購入する必要がある。


前方一致や後方一致、一網打尽など豊富な検索方法を選べる。


■Mac OS X を快適にするユーティリティソフト
 前述したようにMac OS X はカスタマイズ性の低い使いにくいGUIだ。しかし、ユーティリティソフトを活用することで劇的に快適にすることができる。ここではそんなありがたいユーティリティを厳選して紹介する。

●Butler(ランチャー他/ドネーション)

Butler
 断トツオススメナンバーワンのランチャーソフト。実に高機能かつ多機能なので一概にランチャーソフトと言い切れない。これのおかげでMac OS X が劇的に快適になった。Windowsのクイック起動のようにメニューバーをランチャーにすることができるのでDockのように邪魔にならず、フォルダを登録すれば以前のアップルメニューのように階層まで展開表示してくれるので目的のファイルに直接アクセスできるのだ。ランチャーソフトは数あるが、これ一つあれば十分。日本語にローカライズされているのも嬉しい。


メニューバーをランチャーとして使える
もうDockなど不要だ



●X-Assist(カスタマイズ/フリーウェア)

X-Assist
 OS 9 の機能であった「アプリケーション切替メニュー」をMacOS X に追加するソフト。OS 9 と同じ感覚でアプリケーションの切り替えができるので移行組にはちょっと嬉しい機能だ。なんか、安心する。


X-Assist


●Classic Menu(カスタマイズ/シェアウェア)

Classic Menu
 アップルメニューを OS 9 のアップルメニューのようにするソフト。Butlerがあればなくても構わないのだが、OS 9 の操作感を残したい人にはいいだろう。階層表示も可能だ。MacOS X の標準アップルメニューを表示させることも簡単にできるので、システム終了操作等も問題ない。$10。



MacOS X のアップルメニューより断然便利


●TinyCal(カレンダー/フリーウェア)

TinyCal
 メニューバーに日付を表示し、その日付をクリックすると前後3ヶ月分のカレンダーを表示させることができる。外国産だが、日本の祝祭日にも対応。シンプルな機能とデザインがいい。


このシンプルさに作者のデザインセンスを感じる


●TinyAlarm(アラーム/フリーウェア)

TinyAlarm
 シンプルなアラーム。あと5分、10分でテレビを見るつもりでいたところ、ついつい忘れて見逃してしまうなんてことがあると思う。そのような場合にTinyAlarmは最適だろう。簡単に設定できるところがいい。


メニューバーにアイコンが現れ、指定時間までアナログ表示する
アラーム音は警告音から指定できる



●LotsaWater(スクリーンセーバー/フリーウェア)
 自分は明るいスクリーンセーバーやいかにもCGみたいなものに抵抗感があるので、Macに標準に入っているものでは満足いかなかった。また、仕様も変わったようでLeopardに対応しているスクリーンセーバーが少なく、ナカナカ自分の琴線に触れるものがない。そんな中で面白いと感じたのがこのスクリーンセーバー。デスクトップに水を張って波紋が広がるような感じ。これは見ていて癒されます。


お気に入りのスクリーンセーバー 暗めに設定するといい感じだ


 いろいろカスタマイズした結果、かなり快適な環境が構築できてストレス軽減。やはりMacにはWindowsには無い親しみやすさがある。というより、Windowsの垢抜けなさが問題なのか。S・ジョブスとB・ゲイツの性格が両OSに反映されているような気がする。今後はメモリの増設と、MacOS上でWindowsを動かせる仮想マシンソフト『VMware Fusion』の導入を残すのみだ。


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