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 当サイトは和文フォント専門ですが、一応欧文書体の基本も押さえておきましょう。
 欧文、いわゆるアルファベットは遠くエジプトの象形文字を起源にし、表意文字から表音文字のフェニキア文字を経てギリシア文字、現在のアルファベットに近いローマ文字へと変化していきました。これは、複雑な象形文字では書くのに時間がかかるため、合理的かつ必然的に単純化されていった結果です。

 欧文書体の用語
 ■ファイブライン(Fiveline)
 その名の通り、5つの線です。欧文書体のデザインは下図のように5つの線によって構成されています。

 [1] アセンダライン(Ascender line) アセンダ最上部に引いた線。
 [2] キャップライン(Capital line) 大文字の最上部に引いた線。
 [3] ミーンライン(Mean line) エックスハイトの上部に引いた線。
 [4] ベースライン(Base line) 大文字の下部に引いた線。。
 [5] ディセンダライン(Descender line) ディセンダの最下部に引いた線。


 アセンダ(Ascender) エックスハイトより大きい小文字の一部分。
 ディセンダ(Descender) ベースラインより下にある文字の一部分。
 エックスハイト(X-Height) 小文字の上部から下部まで。
 キャップハイト(Capotal Height) 大文字の上部からベースラインまで。
 ボディサイズ(Body size) アセンダからディセンダまでの高さ。
 セット(Set) 字幅のこと。文字によって異なる。


 ■エレメント(Element)
 和文にエレメントがあるように、欧文にも当然あります。名称については、書籍等によって若干異なることもあります。



■セリフ(Serif) 起筆部や終筆部を飾る線。
■ステム(Stem) 文字の骨格部分の直線。
■アーム(Arm) 横に張り出した画線部分。
■バー(Bar) 他の画線に挟まれた水平の線。
■ニック(Nick) ステム上部から上に飛び出た画線。「b」「q」「n」等。
■アペクス(Apex) 文字の頂点にあたる部分のこと。
■クロスバー(Cross bar) 縦の画線に挟まれた水平画線のこと。
■ヘアライン(Hair Line) 細い縦線のこと。
■ループ(Loop) 曲線で閉じた部位。
■ケルン(Kern) 「f」「j」「r」「y」にある丸っころ。
■イヤー(Ear) 耳のような短い突起部分。
■ドット(Dot) 「i」「j」にある点。ヘッド(head)とも呼ばれる。
■テール(Tail) 尻尾のように伸びている部分。
■カウンタ(Counter) ストロークで囲まれた空間。
■スパイン(Spine) 背骨のような部分。
■リンク(Link) エレメントを連結している鎖のような部分。
■ボール(Bowl) 閉じた楕円の曲線部分。
■アーチ(Arch) 「n」「m」のアーチ状の部分。


 欧文フォントのファミリー構成
 和文フォントと欧文フォントとでは、ファミリーの扱いが若干違います。ここでは欧文フォントのファミリー構成について勉強しましょう。

 ■ウエイト(太さ)とセット(字幅)のファミリー
 和文フォントは基本的にウエイトのファミリーしか存在しませんが、欧文フォントにはさまざまなファミリー形態を持っており、ウエイト(太さ)とセット(字幅)のファミリーがあります。なお、ここに挙げた「Light」などのウエイトの種類は参考程度で、メーカーによっては順番が異なることもあります。


※見た目のウエイトを増やさずに字幅を広くしたものはExpandedという。


 ■スラント(斜体)の種類
 欧文フォントには、垂直に立ったRoman(正字体)の他に、スラント(slant:斜体)が別に用意されていることもよくありますが、このスラントには次の三種類のものがあります。

(1)オブリーク(Oblique):単純にRomanを右側に傾斜させたもの。
(2)イタリック(Italic):Romanとは違うデザインをしたもの。
(3)レフティ(Lefty):オブリークとは逆に、左側へ傾斜させたもの。


※1つのファミリーで、ObliqueとItalicが共存することはありません。また、サンセリフ系書体には、ObliqueのことをItalicと言っているものもあります。


 ■フォントメニューに表示されるフォント名
 以上のファミリー構成の結果、アプリケーションソフトのフォントメニューには次のような表示となります。

Times Bold Condensed Italic
フォント名太さ字 幅斜体



 欧文書体の分類
 欧文書体は印刷技術や紙、印刷機の進歩と造られた時代や国の性格、風土を反映して様々な個性のある書体が登場しました。厳密な分類はできませんが、ごちゃ混ぜだとやっぱり不便なので、適当に区分してみました。

【Gothic/Blackletter】ゴシック/ブラックレター
 15世紀ごろ手書きで使用されていた書体を活字にしたものをゴシック(テキスト・ブラックレター)と呼びます。ドイツでは第二次大戦前まで国字とされていました。現在日本で呼ばれているゴシックとは違いますね。

【Serif】セリフ
【ヴェネチアン】Venetian
 ルネッサンス期にイタリアで古代ローマン書体が復活し、ヴェネチアでその古代ローマン書体を活字にしたのが名前の由来。

【オールドフェイス】Old Face
 オールドフェイスにはイギリス系とフランス系とがあり、イギリス系は1722年にウイリアム・カスロンが設計した「Caslon」が有名。フランス系は1500年頃にクロード・ガラモンが設計した「Garamond」が有名です。

【モダンフェイス】Modern Face
 産業革命期の工業化風潮を反映して機械的に設計された、美しく機能的な書体です。代表的な書体は1787年にイタリアのボドニによって設計された「Bodoni」です。和文の明朝体にも影響を与えました。

【20世紀書体】
 1900〜1920年頃製作された書体を20世紀書体と呼んでいます。代表的な書体はセンチュリーマガジンのために設計された「Century Old Style」です。

【イタリック】Italic
 元々は独立した書体でしたが16世紀末以降、オールドフェイス、モダンフェイスを斜体にした書体のファミリーのひとつとなりました。注意すべき語句や他国語・出版物名・船名などを示すのに用いられる。

【Sans Serif】サンセリフ
 「サン」とは無いという意味で、つまりセリフのない書体です。米国ではこの書体のことをゴシック体と呼んだことから、日本でもサンセリフ体のことをゴシック体と呼ぶようになりました。1920年以前のものをオールドゴシック、1920年以降のものをモダンサンセリフと呼んでいます。モダンサンセリフで有名な書体は「Futura」、「Univers」あたりでしょう。

【Egyption】エジプシアン
 サンセリフ体に文字と同じ太さのセリフがついたような書体。平板(スクエア)なセリフの形がエジプト人神殿の石柱に似ていることからスクエアもしくはアンチークと呼ばれている。また、書体の太く黒い部分が未開のアフリカのイメージがあったのでエジプリアンと名付けられたといわれています。代表的な書体は「Stymie」です。

【Script】スクリプト
 和文の草書体に相当する書体。特に筆で書いた書体をブラッシュと呼んでいます。

【Stencil】ステンシル
 軍用車両や木箱などに用いるような文字。ステンシルとは、文字の部分を切り抜き、インクが通過するようにした型紙のこと。

【Display Type】ディスプレイタイプ
 18〜19世紀頃、広告や書籍の見出し用に、従来の書体よりもさらに人目につくようコントラストを強くしたものをディスプレイタイプと呼んでいます。現在ではあまり使われていないようです。

【Computer】コンピュータ
 コンピュータのモニタ画面や、電光掲示板等に表示されるような書体。

【Slabserif】スラブセリフ
 セリフを持ち、線が均一の太さをしている書体。


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